調査役から一言

アニメとか闘病記とかTOEICとか

【アニメ感想】無能なナナ(評価レビュー:A-)

無能なナナ、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

2020年秋開始の1クールアニメで、重すぎず、軽すぎずの作品を探していたところ、「無能なナナ」に辿り着いた。ネット上では、まぁまぁな評価であったが、私は本作を高く評価したい。

以下総括。

  • 程良いB級アニメ感が、作品全体のバランスを絶妙に良くしている。
  • 展開が早く、各話のラストはクリフハンガー(引き)を使っていることが多く、観始めると止まらない。
  • 後半は少し失速か。ただ、次クールへの助走と捉えれば問題なし。

視聴し終わった感想としては、もっと評価されて良い作品だと思った。全体のバランスの良さなど、非常に計算された作品だと思うんだよね。

munounanana.com

 

学園バトルロワイヤルサスペンス

本作のカテゴリは、「学園モノ」「バトルロワイヤル」「サスペンス」かと思う。

”人類の敵”と呼ばれる得体のしれないものと戦うために、超能力を有する学生が絶海の孤島に集められ訓練を行う、という設定。ただ、学生たちが、行方不明・殺害されるなど、次々と事件が発生する。

と言いつつ、「サスペンス」なので、犯人が誰かは視聴者側は分かっているのだが、途中から犯人が誰かわからない「ミステリー」に作品のカテゴリが移っていく。このカテゴリの移り変わりも良くある手法ではあると思うのだが、視聴者側はまんまと制作陣の思惑に嵌り、本作にのめり込んでいくのだ。

また、本作は犯人自体が狙われる側にもなるので、殺る側・殺られる側の両面の視点で楽しむことが出来る。

 

程良いB級アニメ感が、作品全体のバランスを良くしている

正直、本作の1話の前半あたりでは、全く期待出来なかった。安っぽいキャラデザとキャラ設定、良くある学園モノのストーリー展開。単なるB級アニメか、と感じたのだが、第1話のラスト、(うすうす感づいてはいたが、)衝撃的な展開であり、ものすごい揺さぶりをされた。前半のB級感が、良い”フリ”になっていて、揺さぶりの効果を倍増させている。素晴らしい。

 

サスペンスにおける殺人シーンについては、ご都合展開が多い。犯人の作戦も大したことは無い。説明口調の部分も多い。質の高いアニメでコレだと、シラケてしまうのだが、「B級アニメ」であるので、違和感が無く、逆にしっくりくる。そして、殺られる側の学生の超能力が”何でもアリ”と言えるくらいえげつないので、犯人側のご都合展開にすることによって、ストーリーのバランスを良くしている。

 

 作画に関しては、「悪くない」といった具合。決して高クオリティではないのだが、一定の水準は満たしている。ここも、作画が高クオリティだったら、作品が作画負けするのだが、そこそこのクオリティであることで良い塩梅に仕上げている。

 

観始めると止まらない

1話1殺、系のアニメなので、展開が早く、視聴者を飽きさせない。何回も言うけど、B級アニメなので、観ていて疲れない。また、各話のラストでは、次回の引きを持ってくる”クリフハンガー”の手法を使っている。そのため、もう観始めると止まらないのだ。

 

ただ、若干、後半は失速か。犯人の過去話にフォーカスを当てて、1クールの最後は感動系の話を持ってきた。硬派に1話1殺を続けて欲しかった気もするが、原作に忠実に沿いつつ、次クールに向けた助走と考えれば問題は無かろう。

 

 

総じて、非常に面白かったです。別に世間の評価が悪いわけではないけど、もっと評価されても良いと思う。2クール目、お待ちしております。

あと、「B級アニメ」と連呼したが、これはこれで失礼に当たるのではないかと思っていたりもする。が、disってるつもりは全く無いんですよ。いや、ホントっすよ。

【ラノベ感想】現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変(評価レビュー:A-)

現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1、読了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

本作、元同僚がTwitterで紹介していた。普段、ラノベはあまり読まないんだけど、評価は高かったし、妙に気になったので、思わず購読。結構面白かったです。

以下総括。

  • タイトルは軽いが、内容は結構真面目。通常のラノベと比べて会話シーンは少なく、金融・経済・政治の話が多い。
  • 金融系の内容は、浅すぎず、深すぎず。金融素人でも、一定の関心があれば、興味深く読み進められる。
  • ただ、転生モノに良くある、「転生前は冴えない人生だったものの、転生先では驚異的な能力を発揮」系なので、物語の納得感は薄いところもチラホラ。

3点目の”物語の納得感”について、なろう系小説でそんな指摘をするのは無粋かなとも思っている。私の精進が足りないせいかもしれない。

 

バブル崩壊後の現代社会を舞台としたゲームの登場人物に転生

最近、ゲーム内の悪役令嬢に転生するシリーズが流行っているが、本作もその一つ。ただ、バブル崩壊後の現代社会を舞台としたゲームの登場人物に転生する、という変わり種。もはや「ゲーム」という設定は要るのか?とも思うのだが、実際の現実社会の過去に転生では、忠実に史実を元にしなくてはならない。また、ゲームという架空世界にすることで、「財閥」や「貴族」という物語に華を添える設定を追加することが出来る。したがって、”ゲーム内に転生”というのは非常に便利なのである。(と、読んでいて思いました。)

 

「なろう系小説でわかる不良債権処理」

若干、バズってもいたが、主人公は悪役令嬢に転生し、身分を利用して、北海道拓殖銀行山一証券などの倒産を防ぎ、日本経済を救っていく、という物語である*1。なので、内容は金融・経済・政治の話が多く、会話シーンは少なめ。

金融系の内容は、浅すぎず、深すぎず。金融素人でも、金融自体に一定の関心があれば、興味深く読み進めることができる。

 

読んでいて思ったのは、「漫画でわかる○○シリーズ」のような、「なろう系小説でわかる不良債権処理」という印象を受けた。

 

時折、納得感が得られない展開がある

まず、主人公。前世ではブラック企業に就職して、使い倒されていた。が、転生後は、早々に歴史や経済に関する博識さを垣間見せ、要領の良さを遺憾なく発揮している。そのような人が、ブラック企業に使い倒されるような羽目になるのだろうか。

また、銀行の支店長(一条)が、ドヤ顔で”信用貨幣”の話をした結果、主人公が納得する、というシーンがある。その話をする前に、主人公は企業の合併や不良債権処理の旗振りをやっており、既に大きな経済を回している。そのような主人公相手に、今更信用貨幣の話をするだろうか。しかも、主人公納得してるし。

 

 

まぁ、信用貨幣の話はともかく、転生前から転生後の急激な能力向上について指摘するのは、無粋なのだろうな。このような設定に慣れていこうと思います。総じて、おススメできる書籍でした。2020/12時点では1巻のみ刊行。2巻が出たら購読したいと思います。

*1:実際には、北海道拓殖銀行山一証券とは明記されていないが、微妙に社名を変えて登場させている。

【アニメ感想】泣きたい私は猫をかぶる(評価レビュー:B+)

泣きたい私は猫をかぶる、視聴完了。考察というか、感想や評価を書いていく。

 

「泣きたい私は猫をかぶる」は、Netflix独占配信のアニメ映画である。元々は劇場公開を予定したが、コロナの影響でNetflix独占配信に切り替えたらしい。気合入っている作品の割には、ネット上の評価はまずまず。私の評価もまずまず。

以下総括。

  • クセが無く、分かりやすい設定で万人向け。
  • 作画のクオリティは高い。
  • ただ、本作のオリジナリティが伝わらない、登場人物たちが好きになれない、物語のルールがよく分からない、などを感じ、総じてしっくりこない

アニメ制作会社は「スタジオコロリド」。2018年に”ペンギン・ハイウェイ”を制作した会社と言えば伝わる人も多いだろう。気合入ってたし、面白そうな雰囲気が漂ってたんだけど、実際に観ると何かしっくりこなかった。でも、悪い作品というわけでも無いんだよなぁ。

nakineko-movie.com

 

「猫になれるお面」を手に入れた女の子のお話

自由奔放で明るい中学二年生の女の子が主人公。夏祭りで不思議なお面屋に出会い、「猫になれるお面」を手に入れる。主人公の女の子には、好きな男の子がいるものの相手にされず。ただ、実は、猫になった主人公は男の子から可愛がられているのだった。

お面屋からは「人間のお面をくれたら、完全に猫になれるよ」とそそのかされるも、拒否。ただ、複雑な家庭環境、好きな子には相手にされず、で結果的に猫になってしまった。

そこからは、女の子も男の子も周りも本当の気持ちに気付き始めて、”人間のお面”を取り返しに行く、というお話。

ほとんど内容を話してしまったようにも思えるが、まぁわかりやすい設定である。こういう点は、視聴者にも受け入れやすい。が、もはやオチは分かり切っているというか、ハッピーエンドが約束されているような気もして、観ていて刺激は足りなかったように思う。本作のオリジナリティは伝わらなかった。

 

作画のクオリティは高い

非常に繊細なタッチの背景・作画。キャラクター達の動きや表情は生き生きしている。他の高クオリティ作品と比べても全く遜色ない。

ただ、やはり作品の面白さって”クオリティ”だけじゃ引き出されない、ということがよく分かった。

 

登場人物たちが好きになれない

まず、主人公の女の子(ムゲ)。

中学二年生とはいえ、あまりに非常識な言動が多い。想い人の男の子から拒絶されてもめげない無頓着さ。ビジュアルが良いから許されているが、実際にいたら非常に厄介である。こういうタイプは、無自覚に他人に迷惑を掛けるのだからタチが悪い。

そして、恋に盲目過ぎる。思春期真っ只中だから、ということもあるだろうが、もう少し「自分」というものを持ってもらいたい。相手に依存せずに生きていってほしい。

あと、ムゲのラブレターを公衆の面前で読み上げた同級生。これはいくらなんでも非ひど過ぎる。観ていて嫌な気分になった。

総じて、思春期の若者たちの描写が安直というか直線的すぎる印象を受けた。この点が、本作の登場人物たちを好きになれなかった理由だ。

 

物語のルールが曖昧

(以下、若干ネタバレします)

一度、人間のお面を渡してしまうと、”時間が経ったら”完全に猫になってしまい、人間に戻れなくなってしまう(+寿命も取られる)、という設定。

こういう設定は、「このままだと完全に猫になってしまう・・・!」とか、視聴者にハラハラ感を持たせる効果を狙っているのだと思う。んが、”時間が経ったら”と曖昧な尺度であり、視聴者としてはハラハラしてよいタイミングがよく分からなかった。「人間のお面を渡してから24時間後」とか、きっかりデッドラインを示すべきではないだろうか。

また、心理的な理由で人間のお面を渡してしまったのだから、主人公が自分自身の精神的な何かを乗り越えた先に、人間のお面を取り戻す、というのが王道ではなかろうか。ただ、本作では、人間のお面を返すまいとするお面屋と主人公たちが物理的に肉弾戦をしている。しまいには、お面を渡してもいない男の子から、お面屋は力業で寿命を取ろうとする。お面のやり取りをしていない人に干渉できるとか、もはや反則に近い。

果たして、この物語のルールは何だったのか、最後まで曖昧なままだった気がする。

 

 

クオリティが高く、万人受けを狙った結果、特に心に響かない作品になってしまったような印象。でも、決して悪い作品ではないので、気になった人は観てみてもらいたい。(そして、もし、本記事に共感してくれたら私は嬉しい。)

ペンギン・ハイウェイ

ペンギン・ハイウェイ

  • 発売日: 2019/12/01
  • メディア: Prime Video
 

【アニメ感想】宝石の国(評価レビュー:A-)

宝石の国、視聴完了。考察というか、感想や評価を書いていく。

 

軽いノリのアニメばかり観ていたので、少し真面目?なものを探していて、「宝石の国」に辿り着いた。これはなかなかの掘り出し物でございました。ただ、結構評価は難しく、本作の良さを伝えられるか不安である。

以下総括。

  • 全編3Dアニメなるも、キャラの表情やアニメーションが生き生きしている。
  • 非常に難解で抽象的な設定・世界観。ただ、キャラクター達の掛け合いがポップなため、視聴者が本作を受け入れるハードルは少し下がっている。
  • ”これから”という時に物語が終わる。二期はまだか!

おそらく、人によって評価がかなり変わってくる作品だと思う。賛否が分かれるというより、”優”か”良”かという評価になるかと。なので、観た方が良い。

land-of-the-lustrous.com

 

 

作り込まれた不思議な世界観

本作、かなり難解で抽象的な世界観になっている。設定やあらすじを良い感じで簡潔に説明できる自信が無い。タイトルの通り、「宝石」が1つのキーワードであり、登場人物たちは、様々な宝石を擬人化したもの。先生と呼ばれる指導者の下に、数十人(数十体?)の宝石たち。その宝石をさらうために、月から現れる月人と呼ばれる者たちが襲撃してくる。宝石と月人とのファンタジーアクションもの。

文字にしたものの、なんのこっちゃである。

 

全編3Dアニメだが、キャラが生き生きしている

やはり、最近のセルシェーディングの技術の進歩はすごい。のっぺりとした印象を持つ3Dアニメだが、本作はキャラクター達の表情が豊かで、アニメーションも3Dの強みを最大限活かしたアクションが多い。

ビジュアルだけでなく、登場人物たちの掛け合いが小気味良いテンポで繰り広げられる*1。このポップさが作品全体を明るくしてくれていて、難解な設定・世界観になるも、視聴者が本作に対して取っ付きやすくなっている。

 

アニメ制作会社は「オレンジ」我々の愛した攻殻機動隊や新劇場版ヱヴァシリーズの3DCG制作協力をしている実力派。本作のクオリティの高さも頷ける。

 

ストーリー展開は悪くない。ただ、もう少しスピードアップしてほしかった

まず、主人公について。マイペースで奔放な主人公。悪意は無くとも、その行動故に周りをトラブルに巻き込んでしまう。その主人公に(私が)イライラを感じてしまう部分もあった。物語中盤の最後、自身の行動により、仲間を失ってしまう。

そこからの主人公の成長。”成長”と呼んでしまえば聞こえは良いが、人が変わったようにクールとなり、強くなっていく。

そこのギャップに視聴者は何とも言えない物悲しさを感じてしまう。おそらくは、この後、元々の自分らしさを取り戻しつつも、より強くなっていく、という展開が来て、視聴者を惹き込んでいくのだろう。

模範解答のような良く出来た展開である。

 

全体のストーリーについて。前半、少しテンポが悪かった。なかなか物語の核心に近づかず、少しずつ興が削がれていった印象。抽象的なテーマでこれはかなりの痛手だと思う。ただ、後半になると核心に近づき始め、この世界観にどっぷり浸かり始めたときに本作は終了する。もう少し、ハイテンポな展開をしてほしかった。

 

 

全体的に面白い試みが多く、是非とも二期を制作してほしい。絶対にここから怒涛の新展開が繰り広げられるはず。ただ、本作が2017年なので、もしかしたら二期が無いのではないかと思わなくもないが。。

宝石の国(1) (アフタヌーンコミックス)

宝石の国(1) (アフタヌーンコミックス)

 

*1:声優陣もなかなか豪華である。特に黒沢ともよの気だるい感じが主人公のキャラクターにマッチしている。

【アニメ感想】ツインエンジェルBREAK(評価レビュー:C)

ツインエンジェルBREAK、視聴断念。考察というか、感想や評価を書いていく。

 

次何のアニメ観ようかなと思っていた時に、同僚から「ツインエンジェルBREAK、良いです。」と連絡をもらったので視聴開始。んー、、、何とも言えず。。

以下総括。

  • 基本的にクオリティは低いが、キャラデザの良さでうまく誤魔化している。(誤魔化し切れてはいない)
  • 非常に安い展開が多く、観た後に何も残らない。
  • 結局、どういう気持ちで観れば良いのか分からなかった。

第5話あたりで、これ以上本作を掘っても何も出て来ないだろう、と思い視聴終了。なので、さくっと記事を書かせていただきます。

twinangel-break.com

 

原作はパチスロ

快盗天使ツインエンジェル」というパチスロが初代原作。その後、ツインエンジェルシリーズとして、メディアミックスされていく。ツインエンジェルBREAKは4代目に当たるらしい。作中に、先代のツインエンジェルの話は出てくるものの、本作から視聴をしても特に差し支えないものであった。

アニメ制作会社は「J.C.STAFF」。おそらく、いつものJ.C.STAFFよりかは低予算だったかなと思料。基本的にクオリティは低いんだけど、どちらかというと、キャラデザや表情に力を入れて、背景やアニメーションを省エネにしたような印象を受けた。力の入れ具合に対する割り切り方の思い切りが良い。クオリティの低さをうまく誤魔化せている*1

 

非常に安い展開が多い

まず、OPムービー。「光と闇が~」という歌詞があるのだが、その”光”と”闇”の部分で、画面の明るさが変わるという極めて安直な演出。今後の不安をかき立てられた。物語本編でも、どこかで観たような展開が多く、特記事項無し。

 

結局、どういう気持ちで観ればよいのか

本作、一応メインストーリーはあり、1話完全完結のほのぼの系でもないので、頭空っぽにして観るアニメでもない。かといって、真面目に観るには薄すぎるし軽すぎる。もう2話あたりから不穏な感じであったが、「これなら、他に観るべきアニメはあるな。」と思い、残念ながら視聴断念。

 

 

でも、同僚からは良い評価だったので、ハマる人にはハマるんだと思います。

ツインエンジェル BREAK Blu-ray BOX

ツインエンジェル BREAK Blu-ray BOX

  • 発売日: 2017/08/23
  • メディア: Blu-ray
 

*1:が、誤魔化し切れてはいない。

【アニメ感想】映画 プリキュアミラクルリープ みんなとの不思議な1日(評価レビュー:B)

映画 プリキュアラクルリープ みんなとの不思議な1日、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

娘がいるのだが、案の定プリキュアはそれなりに観ている。私は娘とたまに観ている程度なので、プリキュアについて熱く語れないのだが、備忘として感想を残しておこうと思う。

以下総括。

  • タイムリープ」ものなので、コストカットに成功。
  • 先代、先々代のプリキュアたちとの大団円は胸熱。
  • ライトを付けるタイミングを逃した。みんなは見逃さないように。

娘は楽しそうに観ていたので、何よりである。

spring.precure-movie.com

 

「ヒーリングっど♥プリキュア」のクロスオーバー映画

プリキュアの映画は基本的に年に2度、制作されている。TVシリーズ放映序盤に先代プリキュアも登場する”クロスオーバー”映画。TVシリーズ放映終盤に次世代プリキュアが少し登場する”レギュラー単独”映画。本作は「ヒーリングっど♥プリキュア」のクロスオーバー映画である。

先代・先々代の「スター☆トゥインクルプリキュア」「HUGっと!プリキュア」が登場する。娘と私は”スター☆トゥインクルプリキュア”から観ていたので、”HUGっと!プリキュア”は観たことが無かったのだが、まぁ知らなくても雰囲気で楽しめる。

HUGっと!は、キャラデザが大人っぽく、視聴者のターゲット層が少し高めなのではなかろうか。一方で、スタートゥインクルビビットトーンで幼めな顔立ち。

ただ、この2作と並ぶと、ヒーリングっどは、色もキャラも少し地味な印象を受けた。特に主人公のピンクは天真爛漫なおてんばキャラが続いた中での真面目キャラへの転身。少し趣向を変えてきたのだろうか。

 

タイムリープ」による良く出来た商業作品

親の立場から言うと、子供が「映画を観たい!」と言ってきたら、全くもってやぶさかではない。金はかかるが、公園に行くより疲れないし汚れない。そして、大抵は商業施設が併設されているので、フードコートなどでご飯も済ませられる。

正直、映画の内容は何でも構わない。眠かったら寝ればいいし。

新作映画が始まれば、子供は観たいと言ってくるし、親はRejectしないので、子供向けの映画は常に一定の客が付くはず。なので、製作者側としては酷評されない程度に、いかにコストカット出来るかが腕の見せ所である。

本作は「タイムリープ」ものなのだが、これは良く出来ている。タイムリープ自体は良くあるものだが、分かりやすいので、プリキュアの設定をあまり理解していないお父さんたちも作品に入り込みやすくしている。かつ、タイムリープなので、同じシーンの使い回しを正々堂々と出来るため、潔いコストカットを実現している。

そして、先代・先々代のプリキュアたちの変身シーンもTVシリーズの使い回しであるが、これに至っては、視聴者側も「待ってました!」ぐらいのテンションになるので、これまた正面突破でのコストカットをしてくる。

非常に良く出来た商業作品である。ノウハウ蓄積の格が違う。

 

 

と、思ったより熱く語ってしまったのだが、作品のストーリー自体の感想は特にございません。ライトを付けるタイミングが今作は難しかったので、見逃さないように。

【膵臓腫瘍(SPN)】嫁さんの膵臓に腫瘍が見つかった(その⑧:再々々手術~再退院まで)

2019年末に受けた人間ドックで嫁さんの膵臓に腫瘍が見つかった。

(その⑧:再々々手術~再退院まで)

自分自身の整理のため、あと配偶者の立場から見た状況を書くので、同じ境遇の人の何かしらの参考になればと思う。

病名は「SPN:Solid pseudopapillary neoplasmである。日本語名は無いっぽい。比較的若い女性に出来やすいそこそこレアな病気らしい。悪性率は低く、今のところ良性とは言われている。(初回診断当時は)痛みなどの自覚症状は無し。

 

前回記事はこちら↓

takerururu.hatenablog.com

 

 

再々々手術から約一週間後、意外とあっさり退院した。

 

 

<目次> 

 

【家族構成】

一応、家族構成を書いておく。一般的な4人家族。全員、今まで大病を患ったことはない*1

  • 俺:アラサーSE
  • 嫁さん:アラサー専業主婦
  • 娘:4歳児。元々なのか幼稚園組だからなのか、おてんばで何も言うことを聞かない
  • 息子:1歳児。昼も夜もとにかく泣く。離れると泣く。かと言って抱っこすると肩を噛んでくる。んで下ろすと泣く。

 

 

【ざっくり時系列】

 

2020/11上旬(再入院:3週間目)

 

 内視鏡下逆行性膵胆管造影検査(ERCP)

からの、

 内視鏡下乳頭切開術(EST)

ないし、

 内視鏡下バルーン乳頭拡張術(EPBD)

の手術をした嫁さん。

心配していた急性膵炎にはならなかったようだ。もしくは、手術直後に膵炎の対処をしていたので、炎症を抑えられたのかな。

手術後に血液検査をしたのだが、血中アミラーゼの値は今までの最高値(700)を叩き出した。引き続き、注視していく必要はあるものの、体調自体は落ち着いていた。

 

手術後、最低でも1週間は入院、と言われており、育児サポートに来ている実親に現金を渡しつつ、サポート期間延長申請をした。

 

そんなこんなで2日後。嫁さんより、

「アミラーゼの値下がったよ!そろそろ退院できそう。」

え?マジ?想像以上に良い意味で早い展開。この話題では初めてと言える好転。ドレーンを取ったり、手続きをしたりで、そのあと2日後くらいに本当に退院した。

 

無事に嫁さんは帰宅できたのだが、また膵液漏が起きるとも限らない。数日は家庭内厳戒態勢を敷くも、多少の断続的な腹痛が起きるだけで、特にオオゴトは無く。以前のような落ち着いた日々を取り戻した。

 

 

2020/11下旬(再退院:3週間目)

再退院してから、2週間程度はいずれかの親に来てもらい、育児サポートを受けていた。3週間目から、平日日中は嫁さん一人で育児を再開。思ったよりもいけそうであった。このまま平和な日常を取り戻すのかなと思っていた。

 

んが、嫁さんが一言、「これ、膵液漏れてる気がする。」

 

ちょいちょい腹痛があるようで、もはや膵液が漏れる感覚が分かるようになってきたらしい。かと言って、どうしようも無いので、いつもの経過観察である。

 

 

2020/12上旬(再退院:4週間目)

再退院4週間目の夜、嫁さんが呻き声を上げた。強烈な腹痛が起きたらしい。かなり苦しそうだったので、私はいつでも救急車を呼べるように待機。救急隊員には、持病やかかりつけの病院とかを聞かれるので、簡易的な嫁さんのカルテみたいなのを作成し、保険証とかの在処を再確認した。(実際に救急車を呼ぶ事態になったら、基本アタフタしているので、救急隊員に冷静に説明できないことは前回経験した。)

その後、30分後くらいに嫁さんは眠ることが出来たようで、そのまま朝まで就寝。起床後は多少鳩尾が痛いくらいとのことだったが、念のため私の実親に家まで来てもらい、数泊してもらうことに。

 

その時は、痛みも治まっているので病院に行かない、となったのだが、翌々日の昼前、再度腹痛に見舞われる。結局のところ、診察予約をして、そのまま病院に。

 

主治医からは以下コメント。

  • 再度、膵液は漏れている。膵液の溜まりが大きくなっている。
  • しかし、まだあわてるような時間じゃない。
  • 2週間後、また検査しましょう。
  • もし、膵液の溜まりが大きくなっているようだったら、ステントを膵臓の外に貫通させて流れるようにするかも。

最後の、ステントを貫通、の部分は私も嫁さんもあまり図でイメージが出来ていないのだが、もしかしたらまた手術っぽいことをやるかもしれないとのこと。いつになったら治るのだろう、と思うのだが、一番不安なのは嫁さん自身のはずで、私としては、フォローすることしかできない。

 

 

これは、もっと一年とか長いスパンで考えていかなきゃいけないことになるのだろうか。

 

 

いつもの”経過観察”である。

 

 

 

【お金の話】 

また入院・手術をしたので、お金がかかったわけだが、

今回は3割負担でも約50万円ちょっと。たっけぇ!!

ただ、ここから高額医療費制度や共済保険により返ってくるので、結局はトントンのはず。

何度も言うけど、やっぱり民間の医療保険は入っていた方が良いよ。都道県民共済アフィリエイトリンクがあったら貼りたいぐらいだ。

 

 

 

 

【次回】

まぁ、、ステントの貫通、なるものはやることになるんだろうな。。

 

 

その⑨に続く↓

takerururu.hatenablog.com

 

*1:別記事で私の顔面麻痺について書いているが、私的大病はそれ。