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【ラノベ感想】現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変(評価レビュー:A-)

現代社会で乙女ゲームの悪役令嬢をするのはちょっと大変 1、読了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

本作、元同僚がTwitterで紹介していた。普段、ラノベはあまり読まないんだけど、評価は高かったし、妙に気になったので、思わず購読。結構面白かったです。

以下総括。

  • タイトルは軽いが、内容は結構真面目。通常のラノベと比べて会話シーンは少なく、金融・経済・政治の話が多い。
  • 金融系の内容は、浅すぎず、深すぎず。金融素人でも、一定の関心があれば、興味深く読み進められる。
  • ただ、転生モノに良くある、「転生前は冴えない人生だったものの、転生先では驚異的な能力を発揮」系なので、物語の納得感は薄いところもチラホラ。

3点目の”物語の納得感”について、なろう系小説でそんな指摘をするのは無粋かなとも思っている。私の精進が足りないせいかもしれない。

 

バブル崩壊後の現代社会を舞台としたゲームの登場人物に転生

最近、ゲーム内の悪役令嬢に転生するシリーズが流行っているが、本作もその一つ。ただ、バブル崩壊後の現代社会を舞台としたゲームの登場人物に転生する、という変わり種。もはや「ゲーム」という設定は要るのか?とも思うのだが、実際の現実社会の過去に転生では、忠実に史実を元にしなくてはならない。また、ゲームという架空世界にすることで、「財閥」や「貴族」という物語に華を添える設定を追加することが出来る。したがって、”ゲーム内に転生”というのは非常に便利なのである。(と、読んでいて思いました。)

 

「なろう系小説でわかる不良債権処理」

若干、バズってもいたが、主人公は悪役令嬢に転生し、身分を利用して、北海道拓殖銀行山一証券などの倒産を防ぎ、日本経済を救っていく、という物語である*1。なので、内容は金融・経済・政治の話が多く、会話シーンは少なめ。

金融系の内容は、浅すぎず、深すぎず。金融素人でも、金融自体に一定の関心があれば、興味深く読み進めることができる。

 

読んでいて思ったのは、「漫画でわかる○○シリーズ」のような、「なろう系小説でわかる不良債権処理」という印象を受けた。

 

時折、納得感が得られない展開がある

まず、主人公。前世ではブラック企業に就職して、使い倒されていた。が、転生後は、早々に歴史や経済に関する博識さを垣間見せ、要領の良さを遺憾なく発揮している。そのような人が、ブラック企業に使い倒されるような羽目になるのだろうか。

また、銀行の支店長(一条)が、ドヤ顔で”信用貨幣”の話をした結果、主人公が納得する、というシーンがある。その話をする前に、主人公は企業の合併や不良債権処理の旗振りをやっており、既に大きな経済を回している。そのような主人公相手に、今更信用貨幣の話をするだろうか。しかも、主人公納得してるし。

 

 

まぁ、信用貨幣の話はともかく、転生前から転生後の急激な能力向上について指摘するのは、無粋なのだろうな。このような設定に慣れていこうと思います。総じて、おススメできる書籍でした。2020/12時点では1巻のみ刊行。2巻が出たら購読したいと思います。

*1:実際には、北海道拓殖銀行山一証券とは明記されていないが、微妙に社名を変えて登場させている。