調査役から一言

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【アニメ感想】無能なナナ(評価レビュー:A-)

無能なナナ、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

2020年秋開始の1クールアニメで、重すぎず、軽すぎずの作品を探していたところ、「無能なナナ」に辿り着いた。ネット上では、まぁまぁな評価であったが、私は本作を高く評価したい。

以下総括。

  • 程良いB級アニメ感が、作品全体のバランスを絶妙に良くしている。
  • 展開が早く、各話のラストはクリフハンガー(引き)を使っていることが多く、観始めると止まらない。
  • 後半は少し失速か。ただ、次クールへの助走と捉えれば問題なし。

視聴し終わった感想としては、もっと評価されて良い作品だと思った。全体のバランスの良さなど、非常に計算された作品だと思うんだよね。

munounanana.com

 

学園バトルロワイヤルサスペンス

本作のカテゴリは、「学園モノ」「バトルロワイヤル」「サスペンス」かと思う。

”人類の敵”と呼ばれる得体のしれないものと戦うために、超能力を有する学生が絶海の孤島に集められ訓練を行う、という設定。ただ、学生たちが、行方不明・殺害されるなど、次々と事件が発生する。

と言いつつ、「サスペンス」なので、犯人が誰かは視聴者側は分かっているのだが、途中から犯人が誰かわからない「ミステリー」に作品のカテゴリが移っていく。このカテゴリの移り変わりも良くある手法ではあると思うのだが、視聴者側はまんまと制作陣の思惑に嵌り、本作にのめり込んでいくのだ。

また、本作は犯人自体が狙われる側にもなるので、殺る側・殺られる側の両面の視点で楽しむことが出来る。

 

程良いB級アニメ感が、作品全体のバランスを良くしている

正直、本作の1話の前半あたりでは、全く期待出来なかった。安っぽいキャラデザとキャラ設定、良くある学園モノのストーリー展開。単なるB級アニメか、と感じたのだが、第1話のラスト、(うすうす感づいてはいたが、)衝撃的な展開であり、ものすごい揺さぶりをされた。前半のB級感が、良い”フリ”になっていて、揺さぶりの効果を倍増させている。素晴らしい。

 

サスペンスにおける殺人シーンについては、ご都合展開が多い。犯人の作戦も大したことは無い。説明口調の部分も多い。質の高いアニメでコレだと、シラケてしまうのだが、「B級アニメ」であるので、違和感が無く、逆にしっくりくる。そして、殺られる側の学生の超能力が”何でもアリ”と言えるくらいえげつないので、犯人側のご都合展開にすることによって、ストーリーのバランスを良くしている。

 

 作画に関しては、「悪くない」といった具合。決して高クオリティではないのだが、一定の水準は満たしている。ここも、作画が高クオリティだったら、作品が作画負けするのだが、そこそこのクオリティであることで良い塩梅に仕上げている。

 

観始めると止まらない

1話1殺、系のアニメなので、展開が早く、視聴者を飽きさせない。何回も言うけど、B級アニメなので、観ていて疲れない。また、各話のラストでは、次回の引きを持ってくる”クリフハンガー”の手法を使っている。そのため、もう観始めると止まらないのだ。

 

ただ、若干、後半は失速か。犯人の過去話にフォーカスを当てて、1クールの最後は感動系の話を持ってきた。硬派に1話1殺を続けて欲しかった気もするが、原作に忠実に沿いつつ、次クールに向けた助走と考えれば問題は無かろう。

 

 

総じて、非常に面白かったです。別に世間の評価が悪いわけではないけど、もっと評価されても良いと思う。2クール目、お待ちしております。

あと、「B級アニメ」と連呼したが、これはこれで失礼に当たるのではないかと思っていたりもする。が、disってるつもりは全く無いんですよ。いや、ホントっすよ。