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【アニメ感想】Vivy -Fluorite Eye's Song-(評価レビュー:A)

Vivy -Fluorite Eye's Song-、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

勤勉な同僚*1から良評価であった本作を紹介してもらい視聴開始。私としても良評価。非常に気合の入った作品であり、欠点もほとんど無かったと思います。

以下総括。

  • 壮大なストーリーを1クールでキレイに収めた良作。
  • 1話毎に非常に見応えがある。逆に言うと軽い気持ちでは観れない。
  • 臨場感溢れる白兵戦のアニメーション。

vivy-portal.com

 

AIと人間の戦争を止める100年の物語

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舞台は2061年。自立人型AIとして初めて開発された「ヴィヴィ」が主人公。ヴィヴィの使命は「歌で人を幸せにすること」。その使命によりステージなどで歌う活動をしていたわけだが、そこへ100年後から来たという箱型のAI「マツモト」と出会う。

マツモトから100年後にAIと人間の戦争が起きると伝えられ、それを止めるために協力しろとヴィヴィは持ち掛けられる。ヴィヴィは半信半疑の中、マツモトに協力していくのだった。

ここからヴィヴィとマツモトの100年の物語が始まる。

 

所謂、シンギュラリティ*2によってAIと人間の戦争が起こってしまったというもの。それを食い止めるために過去に戻って未来を変える。本作の核となる要素としては目新しいものは無いし、やり尽くされている印象もある。ただ、「AI」側が未来を変えるというのは珍しい展開だとは思いました。

 

1話毎に非常に見応えのある仕上がりになっているが、逆に言うと見応えがあり過ぎるので気楽な気持ちでは観るのはしんどいだろう。「がっつりアニメ観るぞ!」という気分の時には最高の一品になるはず。

本作、100年という期間、および全世界を巻き込んだ壮大なストーリーではあるのだが、1クールでキレイに収められていたと思います。

 

若干気になったのは、AIなのに非常に感情が豊かというか人間味が溢れている。もう既に人間超えてるんじゃないかと思うほど。それほど高度な技術で作られている一方で、AI同士で直接の対面コミュニケーションを取っていたり、物理的に部屋を物色するシーンがあるなどプリミティブ過ぎる行動が見られた。AIなのだからネットワークを介して記憶の同期などをやればよいのではないのだろうか。この時代の技術レベルとのギャップを感じてしまった。

 

臨場感溢れる白兵戦のアニメーション

本作、非常に気合の入った作品であり、おそらくお金も時間もかなり掛けている印象を持つ。それだけあって映像と音響のコンビネーションがうまい。切羽詰まった状況でのカメラワークや画面切り替え、盛り上げてくる音響により全体から臨場感を強く感じた。

本作の特筆する点として白兵戦のアニメーションが素晴らしい。奥行きを意識した構図・カメラワークであり臨場感が増している。そして、この白兵戦シーンは3Dを使用しておらず、日本アニメーションの良さが前面に出ているものであった。

2話に1シーンくらい「本気作画シーン」があるのだが、このシーンが長い。一般的な作品だと十数秒程度だと思うのだが、本作は数十秒から1~2分ほど続く。

また、動くシーンだけでなく、動かずに”魅せる”シーンもあり、その作画はアニメレベルではなく一枚絵のイラストレベルであった。

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アニメーション制作会社は「WIT STUDIO。「進撃の巨人」を制作してきた会社であり、クオリティの高さも納得である。若干話は逸れるが、WIT STUDIO制作の「GREAT PRETENDER」という作品も非常にクオリティが高くておすすめである。以前、感想ブログを書いたので貼っておく。(当初、NETFLIX独占配信だったせいか、クオリティの割に知名度低いんですよね。)

takerururu.hatenablog.com

 

欠点とまではいかないけれど、ちょっと気になったところ

1つ目は「歌」。

本作は「歌」が大きなテーマではあるのだが、OP曲以外の挿入歌が少ないと感じた。もっとマクロスFのように1~2話で1挿入歌くらいあった方がテーマと合っていたんじゃないかなぁと思いました。

 

(ここから少しネタバレします!)

2つ目は「ラスト」。

アラヤシキがラスボスなわけだが、これまでの作中でアラヤシキに関する情報がほとんど無くて、ラスボスが判明した時に「マジか!」と驚くことも出来なかった。

そして、このラストがちょっと盛り上がりに欠けていたかなぁと思いました。ある程度流れが読めてしまって「一度失敗するんだけど、なんやかんやもう一度戻ってどうにかするんだろうな」と考えていたのだが、その通りになってしまい意外性が無かった。また、「心を込める、とは何か」という作品としての重要なテーマについては、「最後まで明言せずに視聴者側の想像に委ねるんだろうな」と考えていたのだが、これもその通りになってしまい同じく意外性が無かった。

 

ただ、その気になる点も欠点とまでは言えず、全体的に素晴らしい作品であったと思います。特に2期を匂わせるようなことはせず、1クールで確り物語を着地させたことが一番好印象でした。やはりこの点はアニメオリジナル作品の強みだと思いました。ありがとうございました。

*1:閃光のハサウェイを劇場で2回観終わった後、舞台挨拶公演前に3回目を視聴し、公演後に4回目を視聴するというくらい勤勉。

*2:AIが人間の知能を超える時、みたいなもの。