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【アニメ感想】サイダーのように言葉が湧き上がる(評価レビュー:A-)

サイダーのように言葉が湧き上がる、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

本作に関して全く前知識が無かったのだが、タイトルに惹かれて視聴した。ネット上の評価はそんなに良くは無かったのだが、私の中の評価はそんなに悪くは無かったです。

以下総括。

  • 作画のタッチがキレイ。パステルカラーと淡い線画で全体的に柔らかい印象。
  • 物語の起伏は少なく展開も乏しい。が、それゆえに安心して観れる作品。
  • ただ、ラストはちょっといただけないかな。

cider-kotoba.jp

 

俳句少年とコンプレックス少女

ちょっとだけ田舎のショッピングモールが舞台。そのショッピングモールで俳句が好きな少年と出っ歯がコンプレックスの少女が出会い、互いのスマホを取り違えるところから物語が始まる。王道的なボーイミーツガール展開であり青春物。

「サイダーのように言葉が沸き上がる」自体が俳句である。サイダーが夏の季語。これは結構粋だなと思いました。

物語自体はショッピングモールと各登場人物の自宅で完結する。青春物であるが、逆に言うとそれ以外のテーマはほとんどない。物語の起伏は少なく展開も乏しいが、流れをかき乱す人はいないので最後まで安心して視聴できる。

 

作画のタッチがキレイ

作画に関しては若干賛否はあるかもしれないが私はかなり良いと思いました。まず背景等がパステルカラーで鮮やか。線画は敢えて掠れたように表現している。それによって淡い感じになり全体的に柔らかい印象を持たせている。

上述したように物語自体も優しい感じなのでこの作画のタッチとうまく調和されている。

 

ただラストはちょっといただけなかったかな

気になったのはラスト。主人公が盆踊り会場に行ってヒロインに愛を叫んだわけだが、地域でやっているお祭りの私物化が過ぎるのではないかと思う。今までにも他の作品でこういうタイプのラストは観るのだが、やっぱりちょっとしっくりこない。物語としては主人公とヒロインが決まっているのでそれらしい舞台を用意する必要はあるのだが、物語と関係の無い人々を巻き込んでしまうのはどうなのかと感じてしまった。

 

 

(完全に想像ですが)おそらくこの作品はそれほど予算は多くなかったはず。その中で場面展開は少なくして予算を抑えつつも*1、画のタッチに特徴を持たせることで視聴者に印象を持たせようとしていたところに制作陣の努力を感じました。この点踏まえて全体的に良かったとは思います。彼女とかと観に行くには最適な作品なのではないかと。

*1:これも完全に想像です。