【アニメ感想】攻殻機動隊 SAC_2045(評価レビュー:A?)
攻殻機動隊 SAC_2045、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。
我々が愛した攻殻機動隊の最新作である*1。NETFLIX独占配信作品。ネット上の評価は賛否両論。まぁ全編3DCGという時点で、評価が分かれやすいところであろう。
観てから気付いたのだが、1クールアニメかと思いきや、続編ありきで最終話はぶっつり物語が切れる。2020/11時点では、2クール目の配信日は未定。ご留意されたし。
以下総括。
- 全編3DCGなるも、観ているうちに違和感が無くなる。食わず嫌いはしない方が良い。次世代アニメの可能性を感じた。
- 古き良き攻殻機動隊の空気感を確り引き継いでいる作品。が、公安9課のカッコ良さは薄れている気がする。
- 細かくは苦言を呈したくなるも、未完なのでこれからに期待。
既に完成されている「攻殻機動隊」に対して、単なる続編ではなく、3DCGという手法・表現を使ったところが、攻めてきたところだと思う。
監督はTVシリーズも手掛けた神山健治が参加している。声優も変更なし。それだけで嬉しい。
www.ghostintheshell-sac2045.jp
TVシリーズから数年後の世界
「TVシリーズ」と表して良いのか分からないが、所謂”S.A.C”で公安9課が解体され、その数年後の物語、である。少佐たちは、外国で雇われ傭兵をやっていた。そんな中、アメリカ政府の策略により、陰謀に巻き込まれる。そんな折、荒巻は総理命令で公安9課の再編をしており、少佐たちを呼び戻すことに。でも、少佐たちは陰謀に巻き込まれていたので、呼び戻すのは苦労したんだけど、なんだかんだで公安9課再編完了、といった具合。(攻殻関連であらすじの説明とか、もはやいらんだろう)
全編3DCGでも食わず嫌いはしないでほしい
アニメ好きとして、3DCGは鬼門である。のっぺりとした面白みの無いアニメーションである印象が強い。
ただ、やはりというか、さすが攻殻機動隊。本作は、3DCGなるも躍動感がすごい。人物の細かい動きも表現されていて、3Dキャラに人間味が沸いている。専門のモーションアクターを起用しているだけある。
ある意味、3Dだと誤魔化しが効きづらくなるので、細部までモデリングをする必要があるのだが、本作は非常に精巧に出来ている。最初はゲームのムービーを観ている感覚であったが、途中から全く違和感が無くなってきた。3DCGというだけで、食わず嫌いをしないでほしい。
次世代アニメの形の可能性を強く感じた。
公安9課のカッコ良さが薄れている?
TVシリーズでは、政府の秘密結社でそれぞれのキャラが陰を持ちながらも、各々の正義を貫いていくという感じでカッコ良かったんだけど、本作の序盤では、雇われ傭兵であり、最初の敵にもソコソコ苦戦する描写もあり、「なんか・・カッコ良くないな・・」と思ってしまった。
ただ、後半はいつもの9課の空気になっているように感じた。この空気のまま、2クール目に突入してくれたら評価も変わってくるだろう。
未完なので2クール目に期待
まぁ、本作は「未完なので2クール目に期待」としか言いようがない。
ラストに関して、ちょっと動機がちっちゃいというか、スケールが小さい。普通の作品であれば、全然悪くないんだけど、天下の攻殻機動隊でやる話ではないだろう。思春期の葛藤や人情寄りの話なんぞを観たいわけではなく、もっと高位な知能戦が観たかった。
あと、一番衝撃だったのは、トグサが離婚していたこと。自分の信念ややりたいことを貫くのも良いが、家族あっての自分だと思うんだよねぇ。
*1:2020/11時点で