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【膵臓腫瘍(SPN)】嫁さんの膵臓に腫瘍が見つかった(その⑥:退院3ヶ月経過~再入院まで)

2019年末に受けた人間ドックで嫁さんの膵臓に腫瘍が見つかった。

(その⑥:退院3ヶ月経過~再入院まで)

自分自身の整理のため、あと配偶者の立場から見た状況を書くので、同じ境遇の人の何かしらの参考になればと思う。

病名は「SPN:Solid pseudopapillary neoplasmである。日本語名は無いっぽい。比較的若い女性に出来やすいそこそこレアな病気らしい。悪性率は低く、今のところ良性とは言われている。(初回診断当時は)痛みなどの自覚症状は無し。

 

前回記事はこちら↓

takerururu.hatenablog.com


 

予想だにしない事態。

嫁さんが再入院してしまった。

また「膵液漏」が起きたのだ。

 

 

<目次> 

 

【家族構成】

一応、家族構成を書いておく。一般的な4人家族。全員、今まで大病を患ったことはない*1

  • 俺:アラサーSE
  • 嫁さん:アラサー専業主婦
  • 娘:3歳児。元々なのか幼稚園組だからなのか、おてんばで何も言うことを聞かない
  • 息子:1歳児。昼も夜もとにかく泣く。離れると泣く。かと言って抱っこすると肩を噛んでくる。んで下ろすと泣く。

 

 

【ざっくり時系列】

 

2020/9下旬(退院2ヶ月半)

”様子見”中の嫁さんであるが、断続的な腹痛は収まらず。

そんな中、定期検診へ病院に赴く。診察前に血液検査をして、その結果を踏まえて検診。またしても、血中アミラーゼの値が高かった。また、「P-AMY」「ALP」「γ-GT(γ-GTP)」の値も高かったようだ。正直、なんのこっちゃである。

この結果を診て、センター長コメントは以下。

  • 「膵炎」を発症している可能性がある。
  • 12月に予定していたMRI検査を早めましょう。2週間後に。
  • 「脂質」を控えるように。脂っこい食事はダメ。

「膵炎」、前回記事でもちょっと書いたが、慢性的になってしまうと一生付き合っていかなければならない病気である。嫁さんが気にしていた「慢性膵炎」の可能性もある。この結果を受けて、嫁さんは結構元気を失くしてしまった。

 

真面目な嫁さんなので、脂っこい食事はもちろんのこと、ちょっとでも脂質が高いものを避けるようになった。スーパーに行ったら、まず食品の脂質の数値を見て選んでいた。ただ、ちょっと神経質になっていたと思う。日に日に、明らかに、暗くなっていった。

これが一生続くとツラい

嫁さんがポツリと呟いた。そうだろう。ただでさえ、いろいろあった上に、この仕打ち。

 

この時期は私もかなり言動に気を遣っていた。でも、家族で車移動をしている時に、焼き肉屋が見えたので、「あー久々に焼き肉でも食いたいねぇ」と特に意味なく軽く言ってしまった。嫁さんのテンションが下がったのが手に取るように分かった。失言だ。俺も一生こういうのに気を遣いながら生きていくのはツラいなぁと思ってしまった。

 

 

2020/10中旬(退院3ヶ月弱)

前回の検診から2週間後、MRI検査を実施。この日は検査のみで終了。その結果は4日後。

この時期、嫁さんは連日相当な腹痛に見舞われていた。お腹・背中が痛くて動けず、食事をすると戻してしまう。膵炎になると背中も痛くなるとネットで書いてあるので、症状も一致している。

これ、、検診の日まで耐えられるのか。。と不安な日々が続く。

 

ついに検診日。平日だったので、当初は嫁さんが1人で電車で行く予定だったのが、あまりにも上述の通り体調が悪いので、私が会社を午前休にして車で付き添うことに。

(当日の朝、いつもよりかはちょっと体調が良かったらしい。電車で行こうか迷っていたっぽいが、昨夜時点で会社には翌日午前休を取る旨を伝えていたので、車で行くことに。これはホントに正解だった。)

 

車での道中、病院の待合室、いつもより無言の時間が多い。嫁さんは緊張しているようだった。その緊張が私にも伝わってきたので、あまり喋ることをしなかった。

 

ついに呼ばれた。いつものセンター長である。

「調子はどうですか?」

「ずっと、お腹や背中が痛いんです。」

ええーそうなのー?!、とセンター長は若干お道化ていたが、もう結果は知っていたのだろう。以下、センター長からのコメント。

  • MRIの結果を診た。お腹の中に、大きな塊が見える。
  • これはおそらく膵液。「膵液漏」が再発した。
  • 漏れた膵液によって、内臓が圧迫されて、胃などにも影響が出ている。(だから食事をしても戻すことが多い)
  • 入院しましょう。今日からいける?

入院!?マジか!!それも今日?!、と私の心の中は一杯であったが、嫁さんは別のことを気にしていた。

 

「慢性膵炎では無いのでしょうか?」

「膵炎では無いです。膵液漏です。なので、これは必ず治ります。

 

このセンター長の言葉を聞いて、嫁さんは号泣した。正直、膵液漏でも十分にオオゴトだと思うのだが、一生付き合うかもしれない膵炎ではなく、かつ、センター長からの”必ず治る”という力強い言葉によって、安堵から来る涙だったのだろう。

 

今まで原因不明だったものが紐解かれていき、嫁さんも入院そのものは前向きに捉えていた。私の心の中では、「やっべぇ、仕事どうしよう」と思っていたが、そんなことはおくびにも出さず、「最短でいこう」と夫らしい頼もしい言葉を口にした。自分でもびっくりである。

 

結果、本日は満床であり、明日1室空くということで、翌日の入院となった。後から思ったのだが、入院の準備もあるし、子守を誰がやるか考えなきゃいけなかったし、車で片道1時間もかかるので、当日の入院は無理があった。

 

「また部長も返答に困るだろうなぁ」と思いながら、病院から部長に状況連絡。午前休から全休に変更、かつ、明日も午前休にした。

 

この時、部長やら両親やらと至極真面目なLINEをしていたのだが、同じタイミングで同僚から「日本のアニメ映画に4DXという表現は必要か?」というテーマのLINEが来て、ちょっとほっこりした。 

 

2020/10中旬(再入院:1日目)

若干、嫁さんが元気になっていた。また入院だというのに。やはり不安だったのだろう。原因が分かって、それが膵炎でもなくて、ある意味スッキリしたのだと思う。

下の子は嫁さんの実家に。上の子は私の母と共に、私の家に。というフォーメーション。車で1~2時間程度の距離にお互いの両親がいてくれてホントに助かった。

 

嫁さんは慣れた手つきで入院準備をしていく。前回の反省を踏まえ、入院が長期化することも視野に入れて、まずポケットWiFiレンタルを注文する周到ぶり。

(大抵の病院は、病室までWiFiが届いていない。これ、病院側がポケットWiFIレンタル業者と提携とかすれば少し儲かると思うんだけど。)

 

無事に入院手続き完了。この日の夕方から管(ドレーン)をお腹に入れて、膵液を吸い出していく予定。

 

 

2020/10中旬(再入院:2日目)

私は無事に仕事復帰して、子守のフォーメーションも問題なく動き出し、嫁さんの体調は安定している。

入院の詳細は以下の通り。

  • 入院期間は2週間から1ヶ月。経過次第。
  • 複数人が入る病室に空きがなく、前回と同じ1人部屋。(空きが無いとは言っていたが、配慮してくれたのかな)
  • コロナ禍のため面会できない。(前回、緊急手術後は特例で面会できたが、今回はガチでダメそう。入院日に嫁さんと一緒に病室に入ったが、看護師からは、「帰るときは誰からも気付かれないように病室から出てください」と無茶なことを言われた。)

んで、嫁さんのお腹にドレーンが刺さったのだが、出てきたのは膵液ではなく、血だったらしい。主治医曰く、もしかしたらMRIで見たお腹の中の塊は、膵液ではなくて血だったのではないかという仮説。そりゃ痛いわけだ。

 

 

数日後、ドレーンからの出血は収まり、膵液のみが出てきたようだ。膵液漏は確実に起こっていたが、それにより内臓のどこかしらから出血していたっぽい。

ホント、嫁さんよく耐えてたな。

 

嫁さんから、病状の説明をするから主治医から電話が来る、と聞いていたが、全然来ず。嫁さん曰く、主治医は忙しすぎて病院に泊まり込んでいるらしい。

ホント、医師って大変。

なので、連絡をただ単に忘れているだけだろうし、忘れるくらいの病状であるということは逆に安心なのかもしれない。

 

 

ひとまず、”経過観察”である。

 

 

 

 

 

【次回】

全然これ終わんねぇな。。

 

 

その⑦に続く↓

takerururu.hatenablog.com

*1:別記事で私の顔面麻痺について書いているが、私的大病はそれ。