調査役から一言

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【アニメ感想】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。(評価レビュー:B+)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。一期、二期視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

二期で化けた作品。一期では薄いB級ラブコメアニメであったが、制作会社も変わった二期では、濃厚で奥行きのある内容に仕上がっている。是非とも一期で諦めずに二期まで観てほしい。全く評価が異なってくる。

※私は一期の第三話でイライラ*1し、一度中断。子供の夜泣き対応時に、なんとなく視聴再開し最後まで視聴した。

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本作の最大の魅力は主人公「比企谷八幡」のキャラクター

この作品の最大の魅力は主人公のキャラクターである。所謂、友達のいない陰キャなのだが、斜に構えすぎているわけでもなく、"ぼっち"を是とも非とも思っておらず、卑屈というわけでもなく、非常にバランスが良い。特にかなりの観察眼と洞察力を持っており、それから産み出される個々のセリフは思慮深く重みと味がある。

 

しょーもない一期

もうほんと一期はしょーもない。(イラついたと上述している)第三話で、クラスのヤンキー系集団が、主人公たちがテニスをやっているところに乱入し始め、なぜかテニスの試合をして、どっちがテニスコートを使うか決める、という展開であった。まずさ、「クラスのヤンキー系集団*2」という安っぽいキャラ付けが既に観る意欲を失せさせるよね。かつ、そのヤンキー達がテニスに乱入?そして試合?しかも試合するのに着替えてるし!なんつー展開か!突貫で作ったような脚本である。さらにイラついたのが、その安っぽいキャラ付けをされているヤンキー集団がその話限りではなくて、最後まで準レギュラーで参加していることである。そいつらが出てくるたびに作品自体が安っぽくなっていく。

そして、最大のイライラは「相模南」である。一期の終盤は文化祭の話になるが、文化祭実行委員長に立候補した女で、主人公たちと一悶着する言わば一期のラスボスである。が、まずビジュアルが弱い。サブキャラ程度の力の入れようである。そして非常に小物感が強い。委員長になるも、委員会の仕事はテキトーにやり、若干立場が悪くなった後の文化祭最初の挨拶等ではしどろもどろ。ヒール役ならばふてぶてしい態度で最後まで突き抜けてほしい。別にこういう小物キャラが悪いというよりか、これをラスボスに持ってくる制作陣が悪い。

一方で、主人公の魅力は上述したとおりだが、これは一期でも健在である。が、主人公以外のキャラクター達が非常に短絡的で浅く薄味に仕上がっている。そのため、主人公と対等に戦えるものがおらず、持ち味を発揮できずに終わってしまった印象。ボーイスカウトのサポートをする話で、鶴見留美がぼっちであることの課題認識の考察であったり、最終話で相模南に放った言葉であったり、視聴者の心に響く言葉はいくつもあった。ただ、他キャラが薄いせいで、会話の応酬による相乗効果等は生まれず、主人公からの単発で終わってしまった印象。残念。

 

二期はテコ入れが功を奏す

もう一度言う、この作品は二期で化けた。メインヒロインの二人、イケメン葉山、顧問の先生、妹*3、など、主人公以外のキャラクターが成長したのか、急に深みを持ち始めて、主人公と対等に戦えるように二期はなっている。また、キャラデザまで変わっており、主人公に至っては最初戸惑うレベル。二期では良い感じに陰のありそうなイケメンに仕上がっている。

f:id:takerururu:20200504003155p:image←一期f:id:takerururu:20200504003200p:image←二期

 

他キャラが対等に戦えるようになったことによって、思考合戦で最強だった主人公にも綻びが見え始め、今まで見せてこなかった弱みを見せてしまうようになる。これは、他キャラも同じく。会話のレベルが上がったため、その弱みを見せる上での会話が魂を揺さぶるやり取りになっており非常に見ごたえがある。心理描写がかなり細かく、上述した会話の応酬もさることながら、仕草一つ一つに視聴者に訴えかける表現をされている。特に二期の後半ではそれが顕著であり、頭をフル回転させなければ会話についていけなくなる。ラブコメ系でこれをやらせるのは稀有。

他に良かった点としては、安易にお色気や恋愛に発展させず、でも仲間意識と呼ぶには合致しない、そもそも何を求めているのか自分たち自身も分かっていない、というところ。こういうのは物語の厚みが増してくる。

 

稲毛という選択

そして、もう一つ個人的に話したいのは、本作の舞台が「稲毛」というところである。私は千葉県出身であり、大学もここらへんだったので親しみがある。「稲毛」というのが非常にバランスが良い。茂原とかの外房(木更津とかの内房)であれば、「なんで外房(内房)なんかを舞台にしてんだ」と内房(外房)のやつらが言うだろう。柏、松戸、市川あたりだったら、「そこらへんで千葉ネタ使うんじゃねーよ」と船橋以東のやつらが言うだろう。やはり稲毛はバランスが良い。

作中で「千葉行こうぜ」って言ったら千葉駅だろう、というネタがあったが、これはあるある。

 

そういえば三期がやるらしい(というかコロナで延期)。二期の最後では、次作への布石で終わったため、楽しみにしています。

 

↓三期視聴したので感想ブログ書いた。

takerururu.hatenablog.com

 

*1:ネットでは本作に関して結構高評価だったのに対し、第三話の時点でしょうもない展開になりイラついた

*2:ヤンキー系っぽく描かれているがヤンキーではない

*3:個人的に声優の演技含めすげー好き