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【ラノベ感想】なれる!SE3 失敗しない?提案活動(評価レビュー:B+)

なれる!SE3 失敗しない?提案活動、読了。考察というか、評価や感想を書いていく。

 

本作、まさに私がSEを志して就職活動をしている時に刊行され、ずっと気になっていたのだが、なぜか今まで読んでいなかった。そして、無事にSEになって早10年。夜勤明けに軽いラノベが読みたくなり、なんとなく「なれる!SE」を手に取った*1、という経緯である。

今回はその第3巻です。

以下総括。

  • 分かりやすい設定、軽快な文章で読みやすい。(以前から変わらず)
  • 大企業からのRFP回答を作るお話。
  • ドラマチックな物語にした結果、ご都合主義の展開が散見された。

nareru-se.dengeki.com

 

前巻の記事はこちら↓ 

takerururu.hatenablog.com

 

大企業からのRFP回答を作るお話

今回のメインストーリーは、大企業である専門商社の業平産業からDR環境構築に関するRFP受け、その回答を作るお話。主人公が勤めているスルガシステムでは、営業担当は社長一人。ただ、社長は業平産業の担当者に接待をしようとした結果、先方の社内規定に違反し出禁をくらう。でも、DR環境構築案件を受注したいため、社長は主人公の桜坂にRFPの説明会に出席するように頼むところから物語は始まる。

私もSEではあるが、ユーザー系企業なのでどちらかというとRFPを出す側である。「案件を勝ち取る」という営業的な感覚を持っていないので*2、独立系やメーカー系は大変やなぁ、とぬるま湯に浸かった感想を持ってしまった。

 

ドラマチックな物語にした結果、ご都合主義の展開が散見

やはりこういう物語の場合は、競合する大企業を出し抜いて弱小企業が独自のアイデアなどを駆使して案件を勝ち取る、というドラマチックな展開にせざる得ない。

本作も例に漏れずそのような展開になる。結果的に、ご都合主義の展開が散見されて「どっかで見たことのある話」になってしまった印象。また、作中で桜坂が先方企業のオフィスにアポなしで毎日訪れるなど、ちょっと常識としてどうなの?と思ってしまう場面もあった。

 

 

相変わらず、読みやすくテンポの良い作品ではあるのだが、上述した残念な点はあった。次巻はPMの話なので、個人的には期待しようと思います。

*1:電子書籍だけど。読みたい、と思ったらすぐに読めるので本当に良い時代になったものだ。

*2:会社員としてそのような心持で良いのか、という指摘は甘んじて受けます。