【アニメ感想】TARI TARI(評価レビュー:B-)
TARI TARI、視聴完了。考察というか、評価や感想を書いていく。
P.A.WORKS好きとして存在は知っていたけれども、イマイチ評価が芳しくなかったため今まで見てこなかったが、時間が作れたので視聴。なるほど、評価がイマイチな理由が分かりました。以下、総括。
何て言えば良いのか、決して酷評をしたいわけでもないのだが、この作品、絶妙に面白くない。作画が良いだけにこの絶妙さが際立つ。
「声楽部」を退部し「合唱部」を創設
声楽部でピアノの譜面めくりを担当していた主人公*1が自身も歌いたいと顧問に直談判。この主人公は去年のコンクールでやらかしており、顧問からはその失敗を指摘され歌うことは許可されず。「じゃあ辞める」ということで、声楽部を辞めて合唱部を作る、という流れ。
安定の高クオリティ作画とキャラデザ
やはりP.A.WORKS。作画は非常にクオリティが高い。それもそのはずで、「true tears」「花咲くいろは」「SHIROBAKO」等の総作監である関口可奈味が本作でも総作監を担当している。良さがうまく表現できないのだが、リアル寄りのデフォルメ画であり非常に魅力的なキャラデザである。
ストーリー展開は悪い意味でツッコミどころが多い
作画が良いだけに非常に残念。もはやレビューでも何でもないが、つらつらと気になったところを怒りにまかせて書いていきたい。
- 去年のコンクールで緊張しすぎて歌えなかった主人公が部員を集めて新たに部を作るとか無理がないか?何かを乗り越えた描写も無い。
- その割に合唱部としてのコンクールでは不測の事態を迎えても超うまく歌えてるし納得感がない。
- 「合唱部は遊びじゃない」とか言いつつ、何かを目指しているわけでもなく、一部メンバーは兼務だし、これはただの思い出作りだろう。物語のゴールも分からない。
- 「声楽部には負けたくない!」とか言いつつ、お前ら合唱部兼務だろう!
- 高3になって新しい部を創部するとか受験はどうするんだ。受験勉強シーンが一切ないのに最後はちゃんと大学行っているし。
- バドミントンで全国大会出場もしている田中。教頭から部員少ないからバド部は廃止して大会にも出場させない、とか。いや、どうにかしろよ、学校として。むしろ学校のアピールポイントだろう。
- 教頭の私怨が強すぎるだろ。
- さすがに馬で登校はダメだろう。
- 最後、文化祭に力を入れ始めるが「合唱」をするのではなかったのか。バイトばかりしているし。
- 「合唱」が本作のテーマなのに全体的に合唱シーンが少ない。せっかく合唱シーンは良いのに。*2
一番の敗因としては、練習シーンがほとんどないのに本番では完成度の高い合唱を披露していることである。視聴者は納得しないだろうよ。*3
P.A.WORKSの作品は、作画だけを見れば各期でトップを取れるクオリティのものが多いが、脚本部分で勝ちきれない作品が多いように感じる。これもそんな作品。
しつこいようだがもう一度言う。合唱しろよ!